新しくゲームを作りたいと考えている話

ゲームを作りたい

先日記事にしたとおり、一ヶ月ほど就活用にプログラムを書いていました。

就活用にOpenGLでPBRな3Dダンジョンマップを作成した | 測度ゼロの抹茶チョコ

こちらのプログラムは、ゲームのリアルタイム3Dレンダラーをゴリゴリと書くものでした。 3D周りを書くのはとても楽しくてやりがいのある作業だったのですが、一ヶ月という期間ではそれしかできませんでした。 ゲーム制作のうち、ゲームデザインやゲームロジックを考える作業まで到達できなかったということです。

これが結構フラストレーションになっていて、ゲームロジックを作りたい欲求がふつふつと湧いております。

そこで、現在執筆中の就活用のプログラムの解説シリーズ記事を書き終わり次第、ゲーム制作を行いたいと考えています。 とくにレンダリング周りなどは簡素なものにして、ゲームロジックを作りたいという欲求を叶える、ゲームロジックに比重をおいたゲームを作りたいと考えています。

以前に作成していて、まだ途中で止まっているこちらのゲームはまあしばらく塩漬けということで……。

ゲーム制作の進捗報告 | 測度ゼロの抹茶チョコ

以下に、どんなゲームを作ろうと考えているかを適当に書き連ねてみます。 雑多に書きなぐっているのでまとまりもありませんが、アイデアをこねくり回している段階なので……。

どんなゲームを作りたいか

作りたいゲームのジャンルはコマンド式の戦闘システムのRPGです。

RPGを作りたいといった場合、自分の世界をストーリーをRPGというフォーマットに乗せて発信したいという人もそれなりの数いることと思います。 往々にして壮大なシナリオを前にエターナることも多々あるジャンルですが……。

私は、今回はそういったアレではなくて、ゲームロジックシステムの部分に興味があってRPGを選択します。 コマンド式の戦闘システムで戦略をたてて戦うのが好きなので、そういった戦略性のあるコマンド式戦闘システムを作成したいと考えています。

戦略性のある戦闘システムを作りたいとなった場合に問題となるのは、そもそも戦略性とはなんぞやという話ですね。

戦略性のあるRPGとは

戦略性といっても様々で、どのようにして戦略性のある戦闘を作るかという解は様々でしょう。

まず最初に、戦略性のないRPGの戦闘というのを考えてみます。 ボタン連打で何も考えずに攻撃しているだけで勝てる戦闘のRPGというものも、 遊んだことがある方もいると思います。 戦略性のないというのはそういう思考停止で遊べるものをイメージしています。

ここで特に記しておきたいのは、これが特に悪いというわけではないということです。 シナリオや世界観などに比重をおいている場合、戦闘などは軽いほうが良いというのもあります。 ゲームとして戦略性のない戦闘は劣っているというわけではなく、ゲーム全体のバランスやターゲット層など様々な要因によって戦略性の必要性は変わってくるでしょう。 ただ、今回私が作りたいゲームが戦略性の高いゲームであるというだけです。

思考停止で戦闘が進むというもの、もう少し考えてみましょう。 最適解がかんたんに決まるものもまた戦略性の低いゲームと言えるのではないでしょうか。 覚えているうちで最強のスキルを連打していれば勝てる戦闘だったり、体力が減ってきたら回復をするというルーチンをこなすだけで戦闘中の行動選択に悩むことの少ない戦闘など、今回の考え方では戦略性の低いゲームとなります。

これらに対して既存のゲームはどのようにして戦略性を高めているのでしょうか?

ひとつは「リソース管理」という制限を加えるという手法があります。

最強のスキルは何回も使えないようにMP消費量を大きくするとか。

減る一方のリソース管理は嫌い。 我慢して出し渋り続けるというあまり気持ちよくない状態が続く。 ローグライクなど、リソースを使い渋るときといざ使うときの見極めが大切で、難しい局面を最小の被害で切り抜けたときなどは、それはそれで快感ではあるのですが。

過去に出し渋るリソース管理については記事を書いたことがあります。

エリクサー症候群に優しいリソース管理 | 測度ゼロの抹茶チョコ

ほかによくある最強スキル連打すれば終わりに対するカウンター策としては、よくあるものは属性じゃんけんなどで最強スキルが決まらないようにするなど。

属性じゃんけんは、まずアウトゲームの戦略性を向上させます。 戦闘開始時ではなく、戦闘前のスキル振りや武器の選択などで特定の属性の攻撃ができない状況を避けるにはどうするか考える必要が出てきます。 (こういうのアウトゲームというのかはわかりませんが、カードゲームに対する対戦とゲーム本番をインゲームアウトゲームというのになぞらえて、戦闘そのものをインゲーム、戦闘前準備をアウトゲームとよんでみました。)

アウトゲームだけではなく戦闘中にも、属性じゃんけんは面白さを追加します。 とはいえ、属性じゃんけんさえあれば何もかもうまくいくかというとそうでもなく。 相手の弱点が開示されていれば結局行動選択に迷う必要はなくなり、弱点が開示されていない場合は総当りという虚無が生まれます。 属性じゃんけんは一つのフレーバーとしてとりいれるならばゲームの面白さを深めるかもしれませんが、それ単体でゲームの戦略性の問題を解決してくれるものではなさそうです。

再びリソース管理の話に戻って、減る一方のリソース管理ではない別の形を考えます。 減る一方のリソースでMP消費量だけで行動に制限を加える戦略性の与え方とは別の方法で、強スキル連打が最適解となる状況を避ける方法を考えてみます。

上記エリクサー症候群の記事ではスキルにクールタイムを設けるなどを提案しました。 クールタイムがあるならば、強いスキルというのを作ってもバランスを崩しにくくまた死にスキルにもなりにくいと考えます。 例えばパーティー全体の体力全回復するスキルなどの強力すぎるスキルは用意するのがむずかしいです。 何回も連発できるならば、毎ターン一人そのスキルを使っていればよいという思考停止になってしまいますし、かといって使うためのMPを莫大にすれば使い所がなくなってしまいます。 消費MPを絶妙にバランス調整するとか、使えるキャラを絞るとか習得が難しいとか、そういったあたりでバランスを取っていくこともできますが、クールタイムとして数ターンおきにしか使えないという形にするというのも一つの選択肢ではないでしょうか。

スキルの使用条件を考える

クールタイムというのは一つの方向性としてなかなか良さそうに思えます。 ここでクールタイムというのをもう少し抽象化して考えてみましょう。 クールタイムは使用条件に消費MP以外の条件を付け加えるものでした。 「消費MPとは違う形の使用条件」これが鍵だと思います。 消費MPのような減るだけのリソース管理とは別の形の使用条件を与えてゲームバランスをとっていくというのはひとつ面白そうな方向ではないでしょうか。

「条件」としてクールタイムの他にどのようなものが考えられるでしょうか。 例えば弱点をついたあとにしか使えないスキルとか、スキルAのあとにしか使えないスキルとか。 クリティカルを出すと追加効果が乗るスキルとか、敵が毒状態のときのみ攻撃力が上がるとか。 そういった条件を追加していくと、ゲーム自体が複雑にはなってしまいますが戦略性は上がるように思います。 そして、なによりリソースを出し渋るとは違う形でゲームバランスをとっていけそうです。

実はこのアイデアは私の好きなRPGの世界樹の迷宮シリーズの戦闘を多分に参考にしています。 味方の属性攻撃に追撃するチェイスなどは、攻撃に味方の属性攻撃という条件が必要になります。 属性付与強化がついているときにそれを削除して敵全体にダメージを与えるスキルとか、バステが付与されている相手に対する攻撃力が上がるパッシブとか、クールタイムが必要な超火力とか、そのクールタイム自体を短縮するスキルとか。 ロマンある火力スキルが多々あるのでとても楽しいゲームです。 私もそういった楽しいゲームを作ってみたいと考えています。

ターン制とカウントタイムバトル

クールタイムや、弱点をついたあと、などターンをまたぐ処理が多くなります。 ここでターンというものそのものについても考えてみましょう。

1ターンの価値というものを考えてみると、1ターンに攻撃力アップのみの場合と、攻撃力アップと敵の攻撃力ダウンを同時につけられるスキルなど、同じターン中でもできることの幅というのをもたせてスキルの多様化差別化を図ることができそうです。

そして、戦略性の高いゲームにする場合、ターン制をそもそも採用するべきかというのもあります。 コマンド式RPG戦闘でも単純なターン制以外に、カウントタイムバトルなどがあります。

カウントタイムバトルではカウント数自体をコストとすることができます。 強いスキルは必要カウントが増えるような形でバランスを取ってみることもできるのではないでしょうか。 クールタイムなどもカウントタイムのシステムに組み込むことは容易ですね。

コマンド式RPGの戦略の一つに行動順のコントロールというのが挙げられると思います。 敵の攻撃に間に合う形で回復が入ったときなど行動順で嬉しかったり悔しかったりといったゲームの面白みが生まれることを経験したことがある人も多いでしょう。 この行動順をコントロールできると更に戦略性が増すように思います。 そしてカウントタイムバトルはその行動順を可視化して戦略を立てていく仕組みですね。

そんなわけで次作るゲームではカウントタイムバトルを採用してみようと考えています。

ロマンある火力を

私はコマンド式RPGを遊んでいて何より楽しく感じるのは最大火力を叩き込んでいるところです。 バフデバフを積み重ね条件を整えて最高火力を叩き込む瞬間はこの上ない快感です。 (そしてこれもまた条件付きの火力という意味では先に述べた条件によるゲームにも通じるものがありますね。)

そして、この際高火力というのは往々にして敵に邪魔をされます。 バフデバフを積み重ねている間に敵にやられてしまったりすると、回復などに手を回さなければならず、理論上の最高火力は理論だけで実現し運用していくのは難しいといったバランスのゲーム。 これが個人的に好きなゲームバランスになります。

ロマン火力を通常運用していく楽しさというのをコンセプトにゲームのコアの部分を作っていきたいと考えています。

おわりに

こんなゲームを作りたいと妄想するのは楽しいですね。 まだまだ色々妄想を書き連ねることもできるのですが、妄想は所詮妄想なので実際に作ったゲームで勝負していきたいと思います。

作り始めるのは就活用のプログラムの解説記事を全部書き終えてからの予定なのでもう少ししてからになりますね。 今から出来上がりが楽しみです。